Nakamichi RX-505 アイドラーゴムを清掃する


 今般分解メンテナンスの事由の1つとして挙げている“アイドラーゴムのスリップ”に対し、その処置を施す前に、〝TSパルス基板〟を取り外します。当該基板の取り外しは、アイドラーゴムの清掃作業をやり易く行う為に実施するものであり、決して必須作業ではありません。

 なお、本資料記事では、その表題に反しアイドラーゴムの交換に必要な情報についても、一部言及させて頂いておりますので、予めご容赦下さい。

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 本資料記事は、以下の不具合を是正する目的で、2018年10月20日より着手していた分解メンテナンスに関して、当方の備忘録として備える事を念頭に、その作業手順に従い主要な工程毎の画像を掲載し、此れに説明文を加えて作成された〝一続きの読み物〟になります。


 〔不具合の内容〕
  一、キャプスタン・モーターの鳴り
  二、アイドラーゴムのスリップ
  三、スライド・スイッチ(オートリバース)の機能不全

 なお、本資料記事の従前作業に関しましては、『ナカミチメカを分解する(三)』に於いて言及しております。



 TSパルス基板は、ビス2本で固定されていますので、これ等を全て取り外します。
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 後は、手で撤去するだけ…。
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 TSパルス基板の搭載は、本機種のナカミチメカが「最終型」である事を示しています。


 かの『DRAGON』では、販売の終了時までナカミチメカを最終型に置き換える事はありませんでした。当該機の販売価格は、金260,000円也です。メカ部の見直しによる販売価格の引き上げは、一般消費者様の購買意欲を減退させる結果につながりかねないという判断があったのかもしれませんが、今となってはその真実も藪の中です…。



 さて、
 アイドラーゴムの接地面を確認すると、全体に無数のスリップ痕が見受けられました。今まで、幾つものカセット・デッキを修理して参りましたが、初めて見る光景です。本機は、2015年12月のエムエーサービス様によるメンテナンスの際、当該アイドラーゴムも交換されている為、手触り感において既に硬化が始まっている状況に、少々困惑してしまいました。但し、このスリップ痕については、前述のメンテナンスをご担当頂いた技術者様から、ナカミチのアイドラーゴムではよくある現象だと伺っております。
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 それでは、アメリカンレコーダーテクノロジーズ社製の「S-721H」を用いて、アイドラーゴムを清掃します。清掃方法は、綿棒でアイドラーゴムの接地面をただゴシゴシするだけです。なお、リール・モーターのシャフト先端に装着された金属製ローラーも、「無水エタノール」で清掃しておきます。

 因みに…、
 アイドラーゴムを計測してみると、厚さ3㎜(概測)×外径19㎜(概測)×内径13㎜(概測)でした。当方が何時も利用するアイドラーゴムの購入先は、〝扶桑ゴム産業〔ゴム通〕〟様です。販売価格は、比較的良心的ですし、何より素材としてのゴムの種類が豊富です。

【分解メンテナンスの留意点】
 硬化が始まっているアイドラーゴムに対しては、接地面をサンドペーパー等で研磨するのが最良です。番手は、#1000以上(極細目)がお奨めです。今般処置方法とした理由に関しては、新品のアイドラーゴムへ後日交換する予定があった為、敢えて清掃作業に留め置きました。所謂、その場しのぎというヤツです。
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 さらに、Brake Arm Ass'yのゴム部分も、前述の「S-721H」で清掃します。
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 清掃作業が完了したものの、当然ながら目を見張る程の外観上の改善は見られませんでした。硬化が始まったアイドラーゴムの接地面に、多少の弾力性が甦った程度です。新品のアイドラーゴムへ交換する予定が無かったなら、当該アイドラーゴムの接地面を研磨すべき状況です。
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 前述した処置を施す事によって、〝アイドラーゴムのスリップ 〟は、一応抑えられている様に見受けられますが、アイドラーゴムの接地面が既に硬化し始めている以上、繰り返される摩擦力の低下により、改めてスリップを生じせしむるのは時間の問題と思われます。

 アイドラーゴムを清掃する手間暇を考えれば、やはりその接地面をサンドペーパー等で研磨しておいても良かったのかもしれません。正しく「後悔先に立たず」です。


 次回掲載する資料記事においては、〝スライド・スイッチ(オートリバース)の機能不全〟に対して処置を施したい為、本機左側のフロント縁飾パネルを分解したいと思います。


 それではまた何時の日か、別途掲載記事にてお目に掛かりましょう。さようなら…。  



〔次回のお知らせ〕
 只今、この度掲載した資料記事の続き物となる『(仮題)スライド・スイッチを分解清掃する』について、その構成案を検討しております。つきましては、誠に恐れ入りますが当資料記事の作成期間として多少のお時間を頂戴致したく、予めご了承頂ければ幸いです。 またね~~♪ (*^-^)ノ
 なお、現在本ブログに掲載している一連の資料記事及びその関連記事については、以下の通りです。是非、一度閲読くださいませ。


 (RX-505 分解メンテナンス・シリーズ)
    掲載第1号/資料記事『ナカミチメカを取外す<其の壱>
    掲載第2号/資料記事『分解メンテナンスの留意点
    掲載第3号/資料記事『ナカミチメカを取外す<其の弐>
    掲載第4号/資料記事『コネクターの取扱い
    掲載第5号/資料記事『ローディング・メカを切離す
    掲載第6号/資料記事『カセットホルダーを引出す
    掲載第7号/資料記事『キャプスタン・ベルトを取外す
    掲載第8号/資料記事『コントロール・ベルトを取外す
    掲載第9号/資料記事『ナカミチメカを分解する(一)
    掲載第10号/資料記事『ナカミチメカを分解する(二)
    掲載第11号/資料記事『ナカミチメカを分解する(三)
    掲載第12号/資料記事『アイドラーゴムを清掃する』

以 上

【本記事をご参照される閲読者様方へ】
 本資料記事の内容に従いメンテナンスを図ろうとする方は、全てのご判断と生じる結果に対し、ご自身でその責任を甘受しなければならない事を予めご承知おき下さい。“自己責任”は、インターネット上で無償公開されている情報を利用する者にとっての最低限の〝マナー〟なのです。

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Author:我 流
 高度な情報社会となったお蔭で、過去の想い出が沢山詰まった不動のオーディオ達を、幸いにも甦らせる事が出来ました。これ等を粗大ゴミとして破棄せず、常に傍らに置いて保管し続けた事が無駄ではなかったと、心から思えた瞬間です。
 今後とも、これ等の可動状態を維持すべく、より一層〝我流〟に磨きを掛けていきたいと考えています。

 そうそう…、
 小学生当時に録音した楽曲を聴くと、本当に心が和みます。年齢を重ねる度に〝ノスタルジック〟に浸るひと時が、幸せに感じてしまう今日この頃です。

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